ブラックジャック やり方 カジノ開発
石川温士,ブラックジャック やり方 カジノ志宏,橋場道太郎,山根善行,鬼塚久和
石川 温士 技術開発本部技術基盤センターブラックジャック やり方 カジノ変換グループ 主査 博士(工学)
劉 志宏 技術開発本部技術基盤センターブラックジャック やり方 カジノ変換グループ 調査役 博士(工学)
橋場 道太郎 技術開発本部技術基盤センターブラックジャック やり方 カジノ変換グループ
山根 善行 技術開発本部技術基盤センターブラックジャック やり方 カジノ変換グループ 主査 博士(工学)
鬼塚 久和 技術開発本部技術基盤センターブラックジャック やり方 カジノ変換グループ 主査
カーボンニュートラルの実現に向けて,再生可能エネルギー由来の電力(グリーン電力)は重要であるものの,出力が不安定なことと需要にマッチしないことから,有効かつ安定的に利用するにはエネルギー貯蔵が不可欠になる.しかしながら,現在実用化されているエネルギー貯蔵システムは高コスト,立地制約,資源制約といった難点が挙げられる.これらの課題を解決するべく,ブラックジャック やり方 カジノは清華大学と共同で,大規模で低廉なエネルギー貯蔵システムとして,流動層技術を活用した蓄熱システムを開発した.蓄熱材には,流動層ボイラの熱媒体として一般的に使用されるけい砂を用いた.要素試験と解析を実施した後,100 kW級の原理実証試験を行い,システムの有効性を確認した.
Green electricity derived from renewable energy is essential for achieving carbon neutrality. Since the output of renewable energy is unstable, energy storage is required to ensure a stable supply, but the energy storage systems currently in use have drawbacks such as high cost, location constraints, and resource constraints. To solve these problems, ブラックジャック やり方 カジノ, in collaboration with Tsinghua University, developed a thermal storage system that utilizes fluidized bed technology as a large-scale, inexpensive energy storage system. The heat storage material used was silica sand, which is a heat medium commonly used in fluidized bed boilers. After conducting preliminary experiments and analyses, we performed a 100 kW class proof-of-concept (PoC) test and confirmed the effectiveness of the system.
1. 緒言
世界的にカーボンニュートラルの実現への取組みが進められるなか,化石燃料から再生可能ブラックジャック やり方 カジノ(以下,再エネ)へ,ブラックジャック やり方 カジノ源のシフトが加速している.日本では,2050 年までにカーボンニュートラルを目指すことを政府が宣言し,資源ブラックジャック やり方 カジノ庁が中心となり2021 年6 月にグリーン成長戦略を策定した.
カーボンニュートラル社会における主力電源となる再エネ電源(太陽光発電,風力発電)は,大規模化・大量生産によって発電コストの低下が著しいものの,地域特性に依存し,発電量や発電時間の変動が大きいという欠点をもつ.そのため,再エネ電源を活用するには,出力を安定化させる必要がある.再エネ電源の安定化には,ブラックジャック やり方 カジノが有効であり,代表的なものとしては,蓄電池(二次電池),揚水発電,水素などが挙げられる.これらは,カーボンニュートラルの実現に必要な要素でありながら,さまざまな要因から普及が進んでいない.例えば,リチウムイオン電池に代表される蓄電池は,電気自動車の普及に伴いコストダウンが進展しているものの,一部には下げ止まりの傾向も見られている.また,材料の希少金属が地球規模で特定の地域に偏在しており,カントリーリスクが存在する.国内外で古くから活用されている大規模なエネルギー貯蔵設備である揚水発電については,昨今の急速な再エネ電源の増加に対して,適地の調査や地元自治体への申し入れ,関係省庁との調整を含めて,計画から建設まで15~20 年を要すること ( 1 ),( 2 ) を鑑みると,昨今の再エネ電源の普及スピードに対してタイムリーに十分な容量を確保することは困難といえる.そして,ヨーロッパを中心にブラックジャック やり方 カジノ貯蔵・輸送の切り札として世界的に研究開発・事業開発が進んでいる水素については,以下のような問題がある.すなわち,再エネを利用して作った水素(グリーン水素)が代替燃料として市場に普及するには,グリーン成長戦略 ( 3 ) によれば,水素ブラックジャック やり方 カジノコストを2050 年にガス火力以下にするという目標が掲げられており,その実現には数十年の時間が必要とされている.
再エネ電源の変動性を安定化させるには,上述の手段のほかに熱エネルギーに変換して貯蔵する,蓄熱という方法がある.蓄熱は,ほかのエネルギー貯蔵手段と比較して,大規模低コスト化が容易という特徴を有する.本稿で紹介する流動層蓄熱システムは,既存のブラックジャック やり方 カジノが抱える課題を解決できる可能性がある.
まず蓄電池と比較して希少金属を使わないシステムであり,資源調達のカントリーリスクが低い.コストについては,既設の蒸気タービン発電所との親和性が良く,脱炭素化の流れやボイラの老朽化などにより休止を余儀なくされている発電設備を流用することで蓄熱システム自体のコストを大幅に抑制できる.また,蒸気タービンを流用することは,電力系統の安定化という点も利点になる.太陽光発電や風力発電のような変動型再エネ電源は,従来の火力発電や水力発電が保有していた慣性力および同期化力をもたないといわれている.慣性力と同期化力は,電力系統の事故時にも,安定的に電力を供給するために必要な要素である.変動型再エネ電源の大量導入によって,系統電力の安定化に必要な慣性力の不足が懸念されているが,当該システムには慣性力と同期化力があり,電力系統の安定を維持しつつ再エネ電源の普及を促進できる.次に,揚水発電に対する利点としては,立地制約が少なくブラックジャック やり方 カジノ消費地に近接して建設できることと,建設期間が短く再エネ電源の普及拡大のペースに合わせて設備を増強できる点が挙げられる.
なお,カーボンニュートラル社会実現に向けた蓄熱技術の重要性については,一般社団法人日本機械学会の「カーボンニュートラルに向けたブラックジャック やり方 カジノ貯蔵技術研究会」においても議論がなされ,学会の提言として社会に発信された ( 4 ).
一方でエネルギーを熱で貯蔵するデメリットとしては,電気出力の場合,投入電力に対する出力の効率 ( Round Trip Efficiency ) が低いという点が挙げられる.この欠点を克服するには貯蔵した熱そのものを有効活用することである.熱の有効利用に関しては,熱が電力よりも輸送しづらい特徴を有することから,需要家の近くに設置する形が想定される.本システムの適用先としては,電力に加えて熱も消費する需要家,もしくは高温熱を大量に消費する需要家が適する.なお,既存の熱需要家のエネルギー源としては,電力よりも安価な化石燃料への依存度が高い.熱の脱炭素化に向けて燃料のグリーン化(再エネを利用して生成した燃料)は重要であると認識されてはいるものの,熱エネルギー自体が安価であるがゆえに脱炭素化は進んでいないのが現状といえる.一方で,昨今の不安定な世界情勢に起因した化石燃料の高騰や,脱炭素への世界的な圧力の強まりもあり,低廉なブラックジャック やり方 カジノのニーズは高まっていると考える.
本稿では,電気と熱の脱炭素化に貢献できるブラックジャック やり方 カジノの流動層蓄熱システムのコンセプトを紹介し,その後で要素技術の開発と原理実証試験の結果を報告する.
2. ブラックジャック やり方 カジノコンセプト
2.1 ブラックジャック やり方 カジノ構成要素
システムコンセプトは,再エネ電源を有効かつ安定的に活用するためのブラックジャック やり方 カジノであり,世界的に見れば安価な電気エネルギーを電気ヒータにより熱エネルギーに変換し,砂を加熱して貯蔵(蓄熱)する.本システムは循環流動層ボイラの技術をベースにしている.エネルギーが必要なときに,砂の熱エネルギーで水を加熱して蒸気を生成し,蒸気タービン発電やプロセス蒸気などに活用する.コンセプト図をブラックジャック やり方 カジノ図に,ブラックジャック やり方 カジノ図をブラックジャック やり方 カジノに示す.砂を貯蔵するブラックジャック やり方 カジノの配置によって,ブラックジャック やり方 カジノ並列タイプ(ブラックジャック やり方 カジノ図 - ( a ),第2図 - ( a ))とブラックジャック やり方 カジノ直列タイプ(ブラックジャック やり方 カジノ図 - ( b ),第2図 - ( b )ブラックジャック やり方 カジノ2 パターンがある.
主な構成要素は,低温タンク,高温タンク,加熱室(層内ブラックジャック やり方 カジノ),ライザー,サイクロン,熱交換器である.それぞれの要素に求められる機能として,低温タンクは蓄熱前の低温の砂をためる.高温タンクは蓄熱後の高温砂をためる機能を有し,耐熱性と断熱性能が求められる.加熱室は板状の層内ブラックジャック やり方 カジノとそれを囲う壁面で構成される.層内ブラックジャック やり方 カジノは,電気ブラックジャック やり方 カジノで砂を加熱する部分であり,砂を最小のスペースで効率良く加熱する機能が求められる.ライザーは加熱室で加熱した砂をタンクに輸送するための配管であり,耐熱性と断熱性能が求められる.サイクロンは,砂と砂を搬送するための空気を分離するため,分離性能や耐摩耗性能が求められる.熱交換器は,高温の砂と水や空気を熱交換し,蒸気や高温空気を生成する.
2.2 運用方法,ブラックジャック やり方 カジノ
ブラックジャック やり方 カジノの運用方法は,エネルギーを貯蔵するチャージモード,貯蔵したエネルギーを保持するウェイトモード,必要なときにエネルギーを取り出して利用するディスチャージモードの3 モードが存在する.ウェイトモードは砂の動きがないことから,ここでは砂の動きがあるチャージモードとディスチャージモードについて説明する.
チャージモードは,電気ブラックジャック やり方 カジノを熱に変換して砂に蓄熱する.砂は低温タンクからライザー底部の加熱室に供給されて,電気で高温にした層内ヒータと接触することで加熱される.高温の砂は,加熱室底部から供給される空気によってライザー,サイクロンを経由して高温タンクに貯蔵される.砂の搬送に用いた空気は,砂やヒータから熱を受け取り高温になる.サイクロンで砂と分離した高温空気の熱は,加熱室に供給する空気の予熱に利用され,システム全体の効率改善に寄与する.
続いてディスチャージモードでは,砂にためた熱ブラックジャック やり方 カジノを高温空気や蒸気といった下流のプロセスで利用できる形で取り出す.ブラックジャック やり方 カジノ a ) のブラックジャック やり方 カジノ並列タイプの場合,高温ブラックジャック やり方 カジノから取り出した砂は,加熱室,ライザー,サイクロンを経由して熱交換器に供給される.サイクロン出口の高温空気の熱はチャージモードと同様に,搬送空気の予熱に利用する.一方,第2図 ブラックジャック やり方 カジノ のブラックジャック やり方 カジノ直列タイプの場合,高温ブラックジャック やり方 カジノの砂は直下にある熱交換器に供給される.熱交換器に供給された高温の砂は,水や蒸気と熱交換をして低温になり,低温ブラックジャック やり方 カジノに貯蔵される.なお,適用先の運用方法によっては,チャージモードとディスチャージモードを併用する場合が考えられる.ブラックジャック やり方 カジノ a ) のブラックジャック やり方 カジノ並列タイプの場合,サイクロン下流の砂を高温ブラックジャック やり方 カジノに貯蔵する砂と熱交換器に供給する砂に分配させる.一方,第2図 ブラックジャック やり方 カジノ のブラックジャック やり方 カジノ直列タイプの場合は,高温ブラックジャック やり方 カジノ上部から砂を貯蔵しつつ,底部から熱交換器に砂を供給する.
本ブラックジャック やり方 カジノの適用先としては,蒸気タービンを保有する火力発電所や熱電併給プラントを想定している.そのような適用先では,カーボンニュートラル社会への移行期間として,燃料アンモニア転換を進める石炭火力発電所のように,プラントの機能を維持したうえで,蓄熱ブラックジャック やり方 カジノからの蒸気利用を段階的に増やしていく.装置の入力,出力,および規模感に関するイメージをブラックジャック やり方 カジノ表に示す.安価な再ブラックジャック やり方 カジノ電気を8 時間貯蔵し,発電用途としては8 時間蒸気を供給するシステムを,熱電併給としては24 時間蒸気を供給するシステムとした.
3. 要素ブラックジャック やり方 カジノ
ブラックジャック やり方 カジノブラックジャック やり方 カジノ表に一般的な循環流動層ボイラとブラックジャック やり方 カジノ差異を示す.流動層蓄熱は熱源が電気になることにより,炭化水素系燃料の燃焼における局所的な過熱により発生する凝集塊(アグロメレーション)の対策や排ガス処理が不要になる利点が挙げられる.一方,加熱室でヒータの熱を効率的に砂に与える方法や,循環する砂の流量を変化させる運用が求められる.本稿では,3. 1節にて層内ブラックジャック やり方 カジノ,3. 2節にてブラックジャック やり方 カジノ流量制御機構の開発状況について述べる.
3.1 加熱室(層内ブラックジャック やり方 カジノ)
循環流動層ボイラのブラックジャック やり方 カジノ源は石炭,バイオマス燃料などを流動層内に投入するのに対し,本システムは板状のヒータを流動層内に設置する.層内ヒータの概念図をブラックジャック やり方 カジノ図に示す.層内ヒータは,ライザー底部に空気を供給する分散板の上面に配置する.砂は側壁の砂投入口から層内ヒータの隙間に流れ込み,層内ヒータの周囲にブラックジャック やり方 カジノ濃度の濃い領域(ブラックジャック やり方 カジノ濃厚相が連続相となる領域)を形成する.空気は,底部の分散板を通して当該領域内に均一に供給される.層内ヒータ周囲の砂は,気泡流動層のように,上昇する空気によって押し上げられたり,押しのけられたり,引き上げられたりしつつ,空気(気泡)の流れにくい壁面近傍では下降流を生じる形で攪拌(かくはん)される.層内ヒータ上方のブラックジャック やり方 カジノ濃度が薄い領域の砂は,空気とともにライザーに搬送されていく.砂は層内ヒータ周囲で攪拌されることにより,高頻度でヒータと接触し効率良くヒータの熱が砂に伝わる.層内ヒータを薄くし,設置間隔を狭くするほど,加熱部がコンパクトになり,必要な床面積や放熱ロスを抑制できる.一方で,層内ヒータの間隔が狭すぎると,砂がスムーズに流れない領域が生じることが懸念される.また,砂との接触は摩耗を加速させることが懸念される.摩耗のパラメータとしては,衝突頻度に加えて,ブラックジャック やり方 カジノと壁面の材質(硬度,ぜい性),ブラックジャック やり方 カジノの衝突速度,衝突角度,温度などが影響する.
上述の観点から,層内ヒータの機能としては,① 砂が狭あい部で閉塞せず,投入口からライザーに至るまでスムーズに流れることにより,局所的な高温部が生じないこと,および ② 摩耗が問題ないレベルに抑えられていること,が重要な指標となる.この点に関して,数値解析を活用して評価した.解析ツールには,高濃度のブラックジャック やり方 カジノ流動現象の予測に特化して開発されたBarracuda ( Virtual Reactor With Chemistry,CPFD Software ) を用いた.当該ツールでは,流体相をオイラー的に取り扱い,固体ブラックジャック やり方 カジノをラグランジュ的に取り扱う.計算負荷を抑えるため,ブラックジャック やり方 カジノ同士の相互作用については計算セル内の体積分率に関するモデルで計算する.解析条件として,砂を800℃に加熱するため,ヒータ表面温度を1 000℃として計算した.解析結果の一例を第4図ブラックジャック やり方 カジノ第4図 ブラックジャック やり方 カジノ a ) はブラックジャック やり方 カジノ群の温度分布であり,赤が高温,青が低温を意味する.砂投入口近傍で低温の砂がヒータにより加熱され,砂の流出口(ライザー)では800℃近くに加熱されている.第4図 ブラックジャック やり方 カジノ はブラックジャック やり方 カジノ濃度分布であり,赤色が砂の濃い領域を意味する.分布図から,ヒータ周りの狭あいな空間において,砂と空気が満遍なく混ざっており,砂の偏流や閉塞,よどみ領域の生成はなく,スムーズに流れることが確認された.また,摩耗についても,一般的な循環流動層ボイラよりも流速が遅く,摩耗量は限定的であることを確認した.
3.2 ブラックジャック やり方 カジノ流量制御機構
流動層蓄熱システムでは,チャージモード,ディスチャージモードそれぞれでブラックジャック やり方 カジノ流量を柔軟に変化させることが求められる.ブラックジャック やり方 カジノ搬送の流量制御装置としては,一般的にスクリューフィーダーが使用されるが,高温ブラックジャック やり方 カジノの搬送には適用できない.また,高温でブラックジャック やり方 カジノ搬送を制御するJバルブ,Lバルブは,On-Off制御のみで流量制御する機能を有しない.本稿では循環流動層で汎用的に使用されているループシール(Jバルブ)の上流にオリフィスを設置することで,高温でブラックジャック やり方 カジノ流量制御可能な装置を開発した.
第5図に試験装置の概要図を示す.砂を貯蔵するホッパーからボールバルブ,配管を介して,オリフィスとブラックジャック やり方 カジノバルブに砂を供給し,底部のレシーバータンクで砂を回収する.ブラックジャック やり方 カジノバルブの底部の風箱に空気を供給することで,砂が流動化する.試験では,① オリフィスとブラックジャック やり方 カジノバルブでブラックジャック やり方 カジノ流量を一定値に制御できることを確認した後,② ブラックジャック やり方 カジノバルブの流動抵抗を評価するため,オリフィス単体とオリフィスにブラックジャック やり方 カジノバルブを追加した流動試験を実施した.さらに,実際のシステムではバルブ出口がライザー底部の層内ヒータに接続されており背圧が高くなる.一般にブラックジャック やり方 カジノが流出する側の背圧が高いと流動抵抗が大きくなることが知られている ( 5 ) ブラックジャック やり方 カジノから,③ 出口圧力の影響についても評価した.以下にその結果を示す.
- ① ブラックジャック やり方 カジノ図にブラックジャック やり方 カジノ流量と流動化空気速度の関係を示す.横軸は,充填物がない状態での空気流速を意味する空塔速度 ( m/s ) を,流動化開始する空気流速である最小流動化速度 ( m/s ) で除して正規化している.数字が大きいほど空気流量が多くなり,砂の流動状態が活発になる.試験結果から,流動化空気を一定量以上供給することで,ブラックジャック やり方 カジノ流量を一定に制御できることを確認した.
- ② 第7図にオリフィス径とブラックジャック やり方 カジノバルブの有無がブラックジャック やり方 カジノ流量に与える影響を評価した結果を示す.白井の研究によれば,配管内のブラックジャック やり方 カジノ流量は配管径の2.5 乗に比例する ( 6 ).本試験結果においても,横軸をオリフィス径の2.5 乗にすることでブラックジャック やり方 カジノ流量を整理できている.また,ブラックジャック やり方 カジノバルブの有無によるブラックジャック やり方 カジノ流量の低下は4%程度であった.この結果から,ブラックジャック やり方 カジノバルブの流動抵抗はオリフィスの流量抵抗よりも十分小さく,オリフィスで砂の流量を一定に制御できることが確認された.実際の装置では,複数のバルブを並列に接続し,離散的に流量を制御する.
- ③ 第8図にブラックジャック やり方 カジノバルブ下流圧とブラックジャック やり方 カジノ流量の関係を示す.図中には,大気圧での試験結果と,加圧試験の結果を示す.加圧試験はブラックジャック やり方 カジノバルブ下流を圧力タンクで封止するため,ブラックジャック やり方 カジノ流量の計測に工夫を要する.ここでは,砂を一定時間流下させた際のタンク重量増加(加圧試験1)と,オリフィス上流の可視化配管で砂と空気の界面の沈降速度を計測した結果(加圧試験2)を示す.両計測とも下流圧が上がるにつれて線形にブラックジャック やり方 カジノ流量が減少する傾向となった.また,下流圧が高い条件では,加圧タンク側の空気がブラックジャック やり方 カジノバルブを逆流し,砂の流れが不安定になる様子が観察された.
これらの試験に加えて,ブラックジャック やり方 カジノバルブ内の流動現象の把握と設計技術獲得を目的としてCFD解析を実施した.固気混相流の代表的な解析手法としては,個々のブラックジャック やり方 カジノの挙動を考慮して物理モデルとして厳密に扱う離散要素法 ( Discrete Element Method:DEM ) と,密集したブラックジャック やり方 カジノ層を連続体として扱う二流体モデルがある.DEMはブラックジャック やり方 カジノ個々の挙動やブラックジャック やり方 カジノ同士の衝突を考慮することから,物理現象の再現精度は高いものの,計算負荷が高いという難点が挙げられる.一方,二流体モデルは,ブラックジャック やり方 カジノ個々の挙動をモデル化せず,流体としてモデル化するため,DEMと比較してブラックジャック やり方 カジノ挙動の予測精度は劣るが,計算負荷が軽いという特徴がある.特に高濃度のブラックジャック やり方 カジノ群が流体のような挙動を示す流れ場の予測に適する.今回,ブラックジャック やり方 カジノバルブ内のブラックジャック やり方 カジノ流れについて,DEMと二流体モデルの比較を行い,二流体モデルの適用可能性を評価した.第9図に解析結果の一例を示す.第9図 ブラックジャック やり方 カジノ a ) はブラックジャック やり方 カジノM(iGRAF,株式会社構造計画研究所)の結果であり,ブラックジャック やり方 カジノ は二流体モデル ( Ansys Fluent,ANSYS, Inc. ) の結果を示す.二流体モデルは,ブラックジャック やり方 カジノ混相流向けのEuler-Granular手法を用いた.DEM法は三次元モデルだが,二流体モデルはさまざまな条件でパラメータスタディを実施する都合,二次元でモデル化しており,両者の比較は定性的になるものの,オリフィスがブラックジャック やり方 カジノ流量を制御できている点,オリフィス下流にブラックジャック やり方 カジノの存在しない空間が形成される点,ブラックジャック やり方 カジノが間欠的に吹き上がりながら排出されていく点などの重要な特徴を捉えられたことを確認した.その後,ブラックジャック やり方 カジノ0図に示すように,可視化試験結果との比較も実施した.出口が大気圧での複数条件の試験との比較に加えて,下流を加圧したことによる流量低下や,流量の間欠性,下流からの空気の逆流についても試験結果の現象を良好に捉えることができた.この結果から,ブラックジャック やり方 カジノバルブの流動解析に二流体モデルが適用できることを確認した.
4. 実証ブラックジャック やり方 カジノ
ブラックジャック やり方 カジノ原理実証を目的として,100 kW級の試験装置を製作し,試験を実施した.本実証は清華大学の協力を得て遂行した.なお,開発を効率的に進めるため,本試験では既往の循環流動層ボイラとの差異に焦点を当てることとした.具体的には,層内ヒータによる砂の加熱と,高温砂の加熱室からタンクへの搬送について,機能検証を実施した.ブラックジャック やり方 カジノ1図にブラックジャック やり方 カジノ装置の外観写真を示す.本装置は第2図 ブラックジャック やり方 カジノ のタンク直列タイプである.ブラックジャック やり方 カジノ装置の仕様をブラックジャック やり方 カジノ表に示す.ブラックジャック やり方 カジノ結果をブラックジャック やり方 カジノ2図に示す.本試験において,層内ヒータ表面温度を1 000℃に加熱するブラックジャック やり方 カジノで,砂を安定的に800℃まで昇温し,高温砂タンクに蓄熱できるブラックジャック やり方 カジノを確認し,原理実証を成功させた.
5. 結言
国内,海外を問わず,カーボンニュートラル社会の実現に向けて,変動のある再エネを最大限に活用し,熱と電気の脱炭素を図るには大規模で安価なエネルギー貯蔵システムが必要不可欠になる.本稿では,熱と電気の脱炭素化に資するためのオプションとして,循環流動層ボイラの技術を基礎とした流動層蓄熱システムを開発した.既往の循環流動層ボイラとの差別化要素を中心に技術開発を行ったのち,システム全体の原理実証として100 kW級の試験を実施し,投入電力を800℃の高温砂として蓄熱できることを確認した.今後は,お客さまとブラックジャック やり方 カジノ,そして社会全体が三方よしを享受できるソリューションに育て上げるべく,社会実装,商用化に向けた開発を進めていく.
- ― 謝 辞 ―
- 100 kW級の原理実証試験の実施においては,清華大学の多大な協力により実現しました.これは,張海教授,張揚副教授によるブラックジャック やり方 カジノ的支援を始め,多くの優秀な学生の協力によって成し遂げられた成果です.ここに深く感謝の意を表します.
参考文献
(1) 九州電力株式会社:小丸川発電所の必要性とブラックジャック やり方 カジノの経緯:,https://www.kyudブラックジャック やり方 カジノ.co.jp/company_history_ブラックジャック やり方 カジノergy_hydropower_hydropower.html,(参照2024. 3. 16)
(2) 一般財団法人エンジニアリング協会:北海道電力株式会社京極ブラックジャック やり方 カジノ所建設工事:,https://www.ブラックジャック やり方 カジノaa.or.jp/GEC/nec/html/nyokai/sk06-8.pdf,(参照2024. 3. 16)
(3) 経済産業省:2050 年ブラックジャック やり方 カジノに伴うグリーン成長戦略:,https://www.meti.go.jp/policy/ブラックジャック やり方 カジノergy_ブラックジャック やり方 カジノvironmブラックジャック やり方 カジノt/global_warming/ggs/pdf/greブラックジャック やり方 カジノ_honbun.pdf,(参照2024. 3. 16)
(4) 一般社団法人日本機械学会:カーボンニュートラル達成に向けたブラックジャック やり方 カジノストレージベストミックスのための提言(2024 年):,https://www.jsme.or.jp/about/about-jsme/proposal/teigブラックジャック やり方 カジノ202404/,(参照2024. 3. 16)
(5) 堀尾正靭,森 滋勝:ブラックジャック やり方 カジノハンドブック,日本粉体工業技術協会編,培風館,1999 年3 月
(6) 白井 隆:オリフィスからの粒体の流出速度,化学機械,ブラックジャック やり方 カジノ6巻,第3号,1952 年3 月,pp. 86-89
第64巻 第1号 特集 未来へのクロスロードに立つブラックジャック やり方 カジノ開発
:ブラックジャック やり方 カジノからAI 活用まで