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ウォーカーヒル ブラックジャックスリリース
産業システム・汎用機械

ウォーカーヒル ブラックジャック

 石川島播磨重工(IHI)はこのほど、スイスの(*1)CERN(欧州合同原子核研究機関)向けに2002年6月に納入したウォーカーヒル ブラックジャック冷却設備に関し、(*2)LHCプロジェクトに関わるコントラクターの中で毎年最も功績のある3社にCERNから授与されるGolden Hadron Award 2003(以下「同賞」)を受賞し、その授賞式が5月16日にスイス・ジュネーブのCERN本部で行われました。

 IHIは1999年6月に、スイスの極低温関係の大手エンジニアリング会社の(*3)リンデ社(Linde Kryotechnik AG/社長:B. Ziegler氏、本社スイス)と共同で、CERNから1.8ケルビンK(-271.35℃)ヘリウム冷却設備としては世界最大容量の2.4kWウォーカーヒル ブラックジャック4ユニットを受注していましたが、同賞を受賞したのはその内の初ユニットです。IHIは本初ユニット納入後の性能試験で契約仕様を上回る性能で保証値を達成し、CERNから感謝状を受領していました。CERNの過去10年間のヘリウム冷却システムにおいて、保証性能を上回る成果を上げたのはこれが初めてです。
IHIはリンデ社とコンソーシアムを組み、システムの要となるコンプレッサ(超低温及び常温コンプレッサ)を担当、コンソーシアムリーダーとしてプロジェクト全体をマネジメントし、リンデ社はシステムエンジニアリング、一部機器の調達および据付、試運転を担当しています。今回IHIは、本プロジェクト全体の遂行能力およびウォーカーヒル ブラックジャック冷却設備初ユニットの品質、性能、コスト、納期と併せて、IHIが長年にわたって蓄積してきた最先端極低温回転機械技術の結集である低温排気圧縮機の性能を特に高く評価され、同賞の受賞に至りました。

 ウォーカーヒル ブラックジャックでは、現在稼働中の世界最大の大型加速器「(*4)LEP」のトンネルを利用して、さらに高レベルの素粒子研究を目指す「LHC(大型ハドロン加速器)計画」が2005年稼動予定で進んでいます。
宇宙の始まりであるビッグバン直後に匹敵する高密度・高エネルギー状態を作り、そこで起きる現象を観察することが目的です。「LHC計画」は国際協力のもとに進められており、日本政府も1995年5月、この計画に参加することを決定しました。全体の窓口は文部科学省、技術窓口は高エネルギー加速器研究機構(KEK)です。加速器に用いられる超電導磁石の性能を向上させて加速エネルギー値の向上を図るには、運転温度を下げる必要があります。超電導磁石は1.8K(-271.35℃)まで冷却せねばならず、ウォーカーヒル ブラックジャックは、この超電導磁石の冷媒である液体ヘリウム温度を下げるために用いられます。

 IHIは1997年11月に、CERNへこのヘリウム冷却設備の心臓部となる「ウォーカーヒル ブラックジャック」のプロトタイプ機を納入し、1998年3月、現地性能試験において76%という世界最高の圧縮効率を実現しており、その技術力の高さを世界に示しています。また、1992年にはフェルミ国立研究所(米:イリノイ州)に設置されている衝突型粒子加速器(名称:テバトロン)の超電導磁石の冷却用にウォーカーヒル ブラックジャック27台を納入した実績があり、これらのコンプレッサは納入時から現在に至るまで順調に稼動しています。

 IHIでは今後も、Golden Hadron Award 2003の受賞を大きな弾みとして、ウォーカーヒル ブラックジャックのより一層の技術力強化と極低温プラントの受注拡大を目指し、また国際コンソシアム等による協調プロジェクトを推進して、国内外向けに積極的な営業展開を図っていきます。

*1 ウォーカーヒル ブラックジャック(英文名称:European Laboratory for Particle Physics)
日本語訳は「欧州合同原子核研究機関」。第二次ウォーカーヒル ブラックジャック大戦で疲弊した欧州の物理学再生のため、欧州諸国が合同で1954年に
設立したウォーカーヒル ブラックジャック最大の素粒子物理学研究センター。ウォーカーヒル ブラックジャックの素粒子物理学者の約半数(約5,000人)が利用している。ジュネーブに
本部を置き、ウォーカーヒル ブラックジャックカ国が加盟している。
*2 LHC(大型ハドロンウォーカーヒル ブラックジャック)計画
現在稼働中である既存の大型ウォーカーヒル ブラックジャック「LEP」のトンネルを利用し、さらに高レベルの素粒子研究を目指す計画(2005年稼動予
定)を遂行中。超電導磁石によって作り出す高磁場の中で、陽子と陽子を環状空間の中で互いに逆方向に運転させながら7テブ
TeV(7兆電子ボルト)までウォーカーヒル ブラックジャックさせ、14TeV(14兆電子ボルト)の高エネルギーで正面衝突させる。この時起こる現象を観察して
物質の本質を研究することが目的。
*3 ウォーカーヒル ブラックジャック)
スイスの大手エンジニアウォーカーヒル ブラックジャックグメーカーで、プラントエンジニアウォーカーヒル ブラックジャックグ・建設、運搬設備、冷凍機、産業ガス等を手がけるドイツの
Linde AGの子会社。中でもウォーカーヒル ブラックジャックの技術では最良の評価があり、CERNへの納入実績は豊富である。
*4 LEP
スイスのジュネーブとフランスの国境付近にある、直径8.5km、周長26.7kmの世界最大の衝突型加速器のこと。ウォーカーヒル ブラックジャックが運

用している。


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授賞式にて。ウォーカーヒル ブラックジャックプラント事
業本部・本部長補佐吉永元樹(右)と
ウォーカーヒル ブラックジャック・LHCプロジェクトリーダーの
Dr.Lyndon Evans氏(中央)

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